頭がぼーっとする症状はブレインフォグ?
新型コロナウイルス感染症の発生以降、後遺症として「ブレインフォグ」がメディアで多く紹介されました。
ブレインフォグは脳に霧がかかった状態を意味する言葉です。新型コロナウイルス感染症の後遺症として世間に認知されるようになりました。
ブレインフォグには以下のような症状があるとされています。
- 頭がぼーっとする、すっきりしない
- 頭が回らない
- 頭がふわふわする
- 気が散って集中できない
- やる気が出ない
- 思い出せない
しかし、ブレインフォグは医学的な用語ではなく、特定の疾患や症状を指すものではありません。「頭がぼーっとする」という状態や、それと併発する症状がまとめてブレインフォグと呼ばれていると理解しましょう。
ブレインフォグ・頭がぼーっとする症状の原因

食事不足・栄養不足
食事を摂らないことによる栄養不足・エネルギー不足はブレインフォグの原因の一つです。
頭がぼーっとしたり、集中力が低下することにつながります。
疲労・睡眠不足
疲労・睡眠不足もブレインフォグの原因です。
寝不足や徹夜明けの際に頭が回らない感覚を体験したことのある方も多いでしょう。
また、慢性的な睡眠不足は眠気・意欲低下・記憶力の減退につながります。
ストレス・ホルモンバランスの異常
ストレスやうつ病などによってセロトニンというホルモンの分泌が減ると、無気力や集中力の低下の症状が生じます。
また、ADHDなどの疾患によってノルアドレナリンなどのホルモンの伝達に問題がある場合も、集中力の低下が見られることがあります。
ブレインフォグ・頭がぼーっとするときに考えられる精神疾患・病気

うつ病・適応障害
うつ病は、長期間にわたって強い抑うつ気分や興味や喜びの喪失が続く精神疾患です。
うつ病の原因は脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンのバランス異常や強いストレス、遺伝的要因、ホルモンの乱れなどが関与しています。
適応障害はうつ病と似た精神疾患ですが、ストレスの原因が明確であり、その原因を取り除けば症状が改善するような場合を指します。
例えば、仕事が原因の場合は一度仕事を休養すれば症状が改善するなどの場合が挙げられます。うつ病では休職が回復に必要な場合もありますが、それだけでは改善しないことが多く、薬物療法など適切な治療を要します。
うつ病や適応障害では、精神的な症状以外に不眠や食欲不振などの身体的な症状もよくみられます。
睡眠障害(不眠症、過眠症など)
睡眠障害は睡眠に関連した病気の総称で、代表的なものに不眠症・過眠症があります。
不眠症
不眠症は入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒などの睡眠問題によって日中の不調が出現する病気です。うつ病の症状としても見られます。
不眠による睡眠不足や慢性的な疲労によってブレインフォグの症状が引き起こされることがあります。
過眠症
過眠とは、夜間十分な睡眠をとっているはずなのに、日中に目覚めていられなくなる強い眠気が出現する症状のことです。
過眠症の原因としては、ナルコレプシーなどを起こす神経伝達物質の異常や、睡眠相後退症候群などを起こす概日リズムの乱れなど色々なものがあります。その中には、睡眠時無呼吸症候群などの二次的な原因もみられます。
例えば睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中に呼吸が止まってしまう症状がみられます。呼吸が止まると血液中の酸素濃度が低下するため目が覚めて再び呼吸し始めますが、眠り出すとまた止まってしまって深い睡眠が取れなくなり、過眠や高血圧などを引き起こします。睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合はすぐに専門機関での検査・治療を受けましょう。
不眠症(睡眠障害)とは? 病院に行くタイミングや受診すべき診療科も解説 – ウィーミート
ADHD
ADHD(注意欠如・多動症)とは不注意・多動性・衝動性を症状とする発達障害の一つです。忘れ物、じっとしていられない、話や考えが止まらない、せっかち、欲望を抑えるのが難しい、決まりごとを守れないなどの特徴が見られます。
ADHDの症状である注意力の低下・集中力の低下・考えが止まらない症状は、ブレインフォグとして捉えられることもあります。
ADHD(注意欠如・多動症)の特徴・原因・治療方法【オンライン診療の紹介も】 – ウィーミート
PMS(月経前症候群)・PMDD(月経前不快気分障害)
PMS(月経前症候群)とは、月経の3〜10日前に現れる身体的症状や精神的症状のことです。月経が始まると自然に軽くなったり、なくなったりします。頭痛、倦怠感、イライラ、抑うつ、不安、集中力の低下などの症状を伴います。
PMDD(月経前不快気分障害)は、PMSの中でも特に精神的な症状が重度な状態のことです。
女性の方で月経前の期間にブレインフォグの症状が見られる場合は、PMSやPMDDの可能性も考えられます。
自律神経失調症
自律神経失調症は、ストレスが原因で自律神経のバランスが崩れ、心身の不調を引き起こす疾患です。うつ病や適応障害と似ていますが、自律神経失調症は自律神経の不調に起因する身体的な症状の総称であり、抑うつ症状の1つとも捉えることができます。
ブレインフォグ・頭がぼーっとするときの対処法

生活習慣(食事・睡眠・運動習慣)を整える
規則正しい生活は自律神経・ホルモン分泌のバランスを整えます。なるべく決まった時間に食事を摂り、睡眠不足や夜更かしをできる限りやめるよう心がけましょう。
特に、一日の食事のいずれかを抜いている方は、まず一日三食からエネルギーを摂取することから始めましょう。
また、軽い運動を取り入れることはホルモン分泌や睡眠の観点から重要です。
睡眠環境を整えて良い睡眠を心がける
良い睡眠を目指して、以下のことを心がけましょう。
- 食事は就寝3時間前までに済ませる
- 就寝2時間前に入浴する
- 就寝前にブルーライトを見ない(スマホ・テレビ・PCなど)
- 就寝前のカフェイン、アルコール、タバコを控える
- リラックスできる寝室環境を整備する(温度・湿度・光・音・寝具)
睡眠不足の自覚がある方は、まず休息を取ってみてください。
気持ちの整理・ストレスの管理
症状の原因となっているストレスの原因が考えられる場合は、ストレスを減らすことを考えましょう。
自分の考えや気持ちを紙に書き出して整理することも一つの手段です。整理する中でストレスの原因が思い当たるかもしれません。
医療機関を受診する
それでも状況が変わらない場合や、症状が日常生活に支障をきたしている場合は心療内科・精神科の受診を検討しましょう。
心療内科・精神科の初診について【流れ・話すこと・聞かれることを解説】
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本記事のまとめ
本記事では、ブレインフォグについて説明しながら、頭がぼーっとする方、すっきりしない方、ふわふわする方に向けて、考えられる原因や病気、自分でできる対策について解説しました。
新型コロナウイルスの後遺症としても取り上げられるブレインフォグの症状には、うつ病、適応障害などいくつかの病気の可能性が考えられることを説明しました。
最後に、オンライン診療WeMeetのご案内をしました。本記事が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。

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