涙が出るのはストレスのサイン?
急に涙が出る理由は医学的に明らかになっていません。
しかし、涙が出る理由はストレスを取り除くためではないかと考えられています。
涙を流すことでコルチゾールというストレスホルモンを体外に排出することができる点や、副交感神経を優位にしてリラックスした状態を作り出せる点が理由として挙げられます。
考えられる病気

うつ病・適応障害
急に涙が出る・涙が止まらない場合、まず考えられるのがうつ病や適応障害です。
うつ病や適応障害の場合は、精神的な症状以外に不眠•食欲不振などの身体的な症状もみられます。
また、職場に近づくと涙が出る、仕事中に涙が出る、キャパオーバーになって泣いてしまうなど、理由や原因が明確な場合は適応障害の可能性が考えられます。
理由や原因が明確な場合は、これらを解決する、もしくはこれらと距離を取ることが大切な治療になります。
例えば、仕事が原因の場合は仕事を休んで療養すれば症状が改善する、などです。
うつ病では仕事などのストレスが症状悪化のきっかけになることもありますが、基本的には誘因なく気分の波がみられます。
仕事を休んで療養すると一時的には症状が改善することも多いですが、その後もしばしば気分の波を繰り返すことになります。
そのほかに考えられる精神疾患
そのほかに、双極性障害(躁うつ病)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、自律神経失調症などの可能性も考えられます。
双極性障害(躁うつ病)
双極性障害(躁うつ病)は、気分が高揚する躁状態と気分が落ち込むうつ状態を繰り返す疾患です。
涙が出ることに加え、気分の落差が見られる場合は双極性障害の可能性も考えられます。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、生死に関わるような強い衝撃の出来事を経験し、自分の思いとは関係なくその体験がよみがえる反応です。
きっかけとなる出来事に心当たりがある場合は心的外傷後ストレス障害(PTSD)の可能性が考えられます。
パニック障害
パニック障害は、場所や時間に関係なく強い恐怖・不安・苦痛が突然生じたり、動悸やめまい・息苦しさなどの発作を伴う疾患です。
発作がまた起きるのではないか?という恐怖や、発作を避けようとする行動が見られることも多いです。
自律神経失調症
自律神経失調症は、ストレスが原因で自律神経のバランスが崩れ、心身の不調を引き起こす疾患です。うつ病や適応障害と似ていますが、自律神経失調症は自律神経の不調に起因する身体的な症状の総称であり、抑うつ症状の1つとも捉えることができます。
悲しくないのに涙が出るのはなぜ?
悲しくないのに勝手に涙が出ることがあります。
考えられる一つの原因は、やはりうつ病などの精神疾患です。抑うつ状態では感情を適切に調節することが難しくなることもあるためです。
別の原因として、身体疾患が挙げられます。例えば、鼻涙管(びるいかん)の異常の可能性です。鼻涙管は涙の通り道で、異常が起きると通常体内に吸収される涙が目から排泄されてしまいます。また、脳卒中やパーキンソン病などで脳の感情制御を行う部分(前頭葉や大脳辺縁系)が損傷を受けることで発生する偽性球麻痺でこのような症状が起こる場合もあります。
急に涙が出る・涙が止まらない時の対処法

思い切ってしっかり休む・寝る
ストレスが原因で抑うつ症状や不眠がある場合には、まず休むことが大切です。
会社・学校を休んでしっかりと療養するのは良い選択肢で、1日〜数日間の休息で症状が改善することも多くあります。
ただし、休んでいる期間に症状が悪化したり、改善が見られない場合は医療機関の受診を検討してください。
気持ちの整理・ストレスの排除
涙が出る原因のストレスに心当たりがある場合は、その原因(ストレッサー)を取り除くことが第一のアプローチとなります。
自分の気持ちを紙に書き出して整理することも一つの手段です。整理する中でストレスの原因が思い当たるかもしれません。
生活習慣(睡眠・運動・食事習慣)を整える
乱れた睡眠習慣・食事習慣は自律神経のバランスを悪化させる原因になります。毎日規則正しい生活を送るよう意識的に心がけ、日光を浴びたり運動を取り入れることを考えましょう。
仕事の取り組み方を変える
自分で気づいてなくても、ストレスの原因が仕事にあることは少なくありません。時間の使い方を変えたり、可能な範囲でペースを緩めたり、人間関係を変えたりとできることから始めましょう。職場の上司や人事に、負担を減らしてもらうように相談することも効果的です。
場合によっては異動や転職を検討することも選択肢の一つです。
医療機関を受診する
それでも状況が変わらない場合や、日常生活に支障をきたしている場合は心療内科・精神科の受診を検討しましょう。
目安を上げるなら以下の基準ですが、基準とは関係なくつらいと感じたらハードルを感じず受診を検討してください。
- 泣く頻度が増えている
- 長時間涙が止まらない
- 涙の異常が数週間続いている
そのほか、以下の記事にあるような項目も参考にしてください。
心療内科・精神科に行くべき人とは?基準となる症状を解説【行ってはいけない人は?】
通院にハードルを感じる方や、緊急性を要するものの予約が取れない方はオンライン診療も選択肢の一つです。
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本記事のまとめ
本記事では、急に涙が出る・涙が止まらなくなった方に、その理由と考えられる精神疾患(病気)、対処法をご紹介しました。
涙はうつ病や適応障害の初期症状の一つで、早期改善のためにも少しでもつらいと感じたり日常生活に支障をきたしている場合はハードルを感じず医療機関を受診することが重要です。本記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

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